ハヤシライスのルーツとは?
小学館「国語大辞典」でハヤシライスを引くと、「さいの目に切った牛肉と野菜類を炒め、トマト味のソースで煮たものを米飯の上にかけた日本独特の料理」と出ています。そして、ハヤシライスは英語では「hash and rice(ハッシュ・アンド・ライス)」と言います。
カンのいい方ならおわかりかもしれませんが、このハヤシライスはハッシュ・アンド・ライスが変化したものとされています。
しかし、日本橋にある丸善の主張によると、ハヤシライスのルーツは全く違う所にあります。
丸善の創業者、早矢仕有的氏が、ハヤシライスの生みの親だといいます。確かに、早矢仕はハヤシと読みますが、その根拠はいったいどこにあるのでしょうか?
「幕末か明治の初年のこと、友人が訪問すると、早矢仕はありあわせの肉や野菜をごった煮にして、ライスにかけて振る舞うのが常でした。そこから、人々はこの料理をハヤシライスというようになり、ついにはレストランのメニューにまでなった」という意味のことが「丸善百年史」に書かれているのです。もちろん、このハヤシライスは丸善に行けば今でも食べることができます。
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カツカレーが生まれた瞬間とは?
カツカレーは銀座3丁目にある創業1947年という老舗の洋食店「グリル・スイス」で誕生しました。
「グリル・スイス」が開店したばかりの頃、近所に野球のユニフォームを作る用品店があったため、巨人軍(当時)の故・千葉茂選手がよく通って来ていました。
食欲旺盛の千葉選手は、メニューにあるカレーだけでは物足りず、ある日マスターに「カレーにトンカツを乗せて持ってきてくれないだろうか。」と頼んだそうです。
マスターは快くその頼みを聞き入れ、日本初のカツカレーが誕生したのです。
「カツカレー」はまたたく間に「グリル・スイス」の人気メニューとなり、それは全国に広がっていきました。そのため、千葉選手は、「カツカレーの生みの親」として現在まで語り継がれています。
ちなみに「グリル・スイス」には、「元祖カツカレー」、「千葉さんのカツカレー」なるメニューがあります。
その他にも、牛ヒレカツを使用した「カレーライスバッファロー」というメニューもあります。
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キンピラごぼうの由来は坂田金平?
庶民の味として親しまれているキンピラごぼうが人名に由来することはあまり知られていないようです。
人名とは、大江山の鬼退治で有名な坂田金時の子、金平(きんぴら)がその人です。人並み外れた怪力をもっていたため、当時強いものはすべて「金平」をつけて呼ばれていました。
食べると精がつくわれらがキンピラごぼうもそれにあやかったわけです。ただしこの坂田金平、実在の人物ではなく、浄瑠璃中の架空の人物なのです。
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