夢はあなたの本能からのメッセージです

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夢をどのようにして見るかについて、ここまでお話してきましたが、なぜ人は、これほど多彩な夢を見るのでしょうか?

夢には、ひとつひとつ固有のストーリーがあり、AさんとBさんの見た夢がまったく同じということは、まずありません。追いかけられる夢、高いところから落ちる夢など、誰もが見る夢もありますが、細かい状況や舞台背景、登場人物などは、人によってまったくオリジナルなものです。

だから、肉体的、大脳生理学的に、なぜ夢を見るかという側面から考えただけでは、夢そのものを理解しきれないということがいえるでしょう。心理学のある研究では、夢の構造を次のように説明しています。

意識できる夢(見たことが認識されている夢。心理学では顕在夢という)は、それだけでははっきりと意味を表しているのではなく、隠された意味や意図があります。無意識の世界にある潜在意識、潜在思考が、意識の世界にのぼって来るときに、本来の姿のままではなく、一種の「すり替え」を行います。それが夢という表現形態をとって表れる、というものです。

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ここで大切なのは、夢が形成される時に潜在意識、潜在思考が、本来の姿のままで表現されていない、という点です。素直に表現されない理由は、難しくいえば、自我や超自我といったものが、衝動的な願望をダイレクトに表現する事を抑えているからだと考えられます。

心理学でいう自我とは、原始的な欲望、衝動的な欲求(精神分析では「イド」という)と超自我(成長する過程で得た道徳観念)を統制し、人格を形成する基礎となるものです。

かりに、原始的な欲望として、「人目をはばからず、思いのままセックスを楽しみたい」「誰かれかまわず、ぶん殴りたい」という気持ちがあったとして、夢で直接的にセックスをしたり暴力を振るったりするのでは、たとえ眠っている間であっても、自我と超自我が許しません。そこで、夢を形成する段階で、なんらかの歪曲を加える事で、潜在意識と自我・超自我とが折り合いをつけて、婉曲的な表現に変えているわけです。

だから、夢は自分の心の底にある、未知なる自分からのメッセージなのです。ただし、そのメッセージは、夢を見た本人ですら、すぐに理解できるものばかりではありません。

古代ユダヤ教のことわざに、「夢は開かれていない手紙であり、異なった国の言葉で書かれた手紙である」というのがあります。夢判断とは、封をされた手紙をあけ、異国の言葉をたどりながら、読み解くことなのかもしれません。

そこで次回からは、夢判断をするために覚えておきたい「夢の心理的側面」を明らかにしていきましょう。

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